お灸について お灸とは? お灸は約3000年ほど前に中国ではじまりました。 その後、遣隋使や遣唐使が 日本に持ち帰ってきたと言われています。 日本でも、その昔は非常に馴染みのある民間療法でした。 日本の古典文学にもたびたび登場していますし、 その昔から庶民が気軽に自分で治療するためにさ使われていました。 もちろん、灸をすえる医師もいました。 だんだんと、現代の西洋医学に取って代わられて、 人々の日常から消えつつありますが… お灸は「もぐさ」です もぐさとは、ヨモギの葉の裏にある 白い綿毛を精製し、あつめたもの。 ヨモギはヨーロッパでは”ハーブの女王”といわれており、 さまざまな効果のある万能の薬草。 食物繊維、クロロフィル(葉緑素)、ミネラルが豊富で、 浄血、増血作用のほか、止血作用もある万能薬です。 この「もぐさ」に火をつけて、 体を温め、ツボを刺激するのがお灸です。 昔は、「もぐさ」を直接肌に置いて、 火をつけていたので、火傷しやすいものでした。 いまは、直接肌につかず、 火傷の危険性も少ない、台座灸になっています。 とてもセルフケアしやすいものとなっています。 お灸の効果! お灸にはさまざまな効果があります。 ①血行がよくなり、免疫力がアップする 体に温熱刺激を与えることで、 皮膚の下にある筋肉や血管、リンパ節が刺激されます。 また、体の中のヒートショックプロテインという細胞を 再生するタンパク質を活躍させることもできます。 細胞が活性化され、免疫作用がアップするほか、 リンパの流れが改善し、むくみ解消。 温熱効果で、血管が収縮・拡張し、局所の充血や 貧血を調整し、炎症をやわらげる効果もあります。 ②体のさまざまな症状の改善 人間の体には「経絡(けいらく)」という エネルギーの通り道が、全身をくまなくめぐっています。 東洋医学でいうエネルギーとは、 人間の生命活動に必要な「気・血・水」のこと 「気・血・水」が不足したり、 その流れが滞ると体が不調をきたすと考えられています。 この経絡の上にあって、「気・血・水」が弱ったときに 反応がでる箇所が「経穴(けいけつ)=ツボ」です。 ツボにはそれぞれに作用があり、 刺激すると冷え症や肩こり、 腰痛、目の疲れ、むくみ、ストレス、不眠などといった 体のさまざまな症状の改善が期待されます。 ③鎮痛、リラックス効果 もぐさの有効成分の【シネオール】には、 強力な消毒・殺菌・鎮静・鎮痛作用などがあります。 お灸をすると、 この成分が体の内部に浸透し、効果を及ぼします。 この成分は、煙にも含まれており リラックスも促進します。