梅雨の時期はジムに行く気力がわかない、外でのランニングも天候次第。そんなときこそ自宅で完結する自重トレーニングの出番です。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、週2〜3回の筋力トレーニングが推奨されていますが、器具がなくても体ひとつで十分に全身を鍛えられるでしょう。
実際に雨の日に自宅リビングでプッシュアップとスクワットだけの20分メニューを2ヶ月続けたところ、体の引き締まりを実感できたという声は少なくありません。2025年のフィットネストレンド調査(ACSM発表)でも自重トレーニングは世界的に人気上位をキープしています。トレーニング初心者でもすぐに始められる部位別メニューから、中級者向けのレベルアップ種目まで網羅的にお届けしましょう。
自重トレーニングが梅雨の室内筋トレに最適な4つの理由
器具購入コストがゼロ
ダンベルやベンチを揃えると初期費用が1〜5万円かかりますが、自重トレーニングは文字通りゼロ円でスタート可能。必要なのは体ひとつと、畳1〜2枚分のスペースだけです。
天候に左右されない
梅雨時期の降水日数は関東で平均18〜20日。この間ランニングを休むと体力低下が進みますが、室内で自重トレーニングを習慣化しておけば走力や筋力の維持に役立つでしょう。
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関節への負担が比較的小さい
自分の体重以上の負荷がかからないため、バーベルスクワットと比べて関節への負担は控えめ。特にトレーニング経験の浅い方やブランクのある方が再開するときに適した選択肢と言われています。
複合的な動きで体幹も同時に鍛えられる
プッシュアップひとつとっても、腕だけでなく腹筋・背筋・大胸筋を同時に使うのが特徴です。マシンジムの単関節種目よりも日常動作に直結する筋力が養われるとされています。
部位別・自重トレーニングメニュー10選

各種目の目安は10〜15回 x 2〜3セット、セット間の休憩は60〜90秒が基本です。
胸・肩を鍛えるプッシュアップ(約10回 x 3セット)
両手を肩幅より少し広く置き、体を一直線に保ったまま胸を床に近づけてください。膝をついた状態から始めて、慣れたら通常のプッシュアップに移行するのがおすすめ。実際にやってみると、最初は5回でも腕がプルプル震えるほどです。フォームが崩れるくらいなら回数を減らして正しい姿勢を維持するほうが効果的でしょう。
二の腕を引き締めるナロープッシュアップ(5〜8回 x 2セット)
両手を肩幅よりも狭く、胸の前に三角形を作るように置いてください。上腕三頭筋(二の腕の裏側)に集中的に刺激が入る種目で、通常のプッシュアップより難度が高いのが特徴。最初は5回からでも構いません。
背中を鍛えるリバーススノーエンジェル(10回 x 2セット)
うつ伏せに寝た状態で両腕を体の横から頭上へゆっくり弧を描くように動かしてください。背中の広背筋と僧帽筋に効く、器具なしでは貴重な背中種目。丁寧なフォームで行うと、翌日に背中へ心地よい張りを感じるはずです。
太ももを鍛えるスクワット(15回 x 3セット)
足を肩幅に開き、椅子に座るイメージでお尻を後ろに引きながら膝を曲げてください。膝がつま先より前に出すぎないよう注意しましょう。大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋を同時に鍛えられる「トレーニングの王様」とも呼ばれる種目です。
ヒップアップに効くブルガリアンスクワット(左右各8回 x 2セット)
椅子やソファに片足の甲を乗せ、前足で体を支えながら腰を落としてください。片脚ずつ行うため通常のスクワットよりも臀筋への刺激が強く、バランス感覚も同時に養える種目。自宅のダイニングチェアの高さ(約40〜45cm)がちょうど良い高さでしょう。
ふくらはぎを鍛えるカーフレイズ(20回 x 3セット)
壁に手をついて立ち、かかとを上げてつま先立ちになるシンプルな動き。ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)を集中的に刺激できる種目です。階段の段差を使えば可動域が広がり、効果がさらに高まるでしょう。
腹筋を鍛えるクランチ(15回 x 3セット)
仰向けに寝て膝を90度に曲げ、おへそを覗き込むように上体を丸めてください。腰を床から離す必要はなく、肩甲骨が浮く程度で十分。腹直筋上部にしっかり効かせましょう。
くびれを作るバイシクルクランチ(左右各10回 x 2セット)
仰向けで自転車を漕ぐように脚を交互に動かしながら、上体をひねって反対側の肘と膝を近づけてください。腹斜筋に効果的で、ウエスト周りの引き締めに適した種目です。
体幹全体を鍛えるプランク(30秒キープ x 3セット)
肘とつま先で体を支え、頭からかかとまで一直線を保つ姿勢をキープしてください。初心者は30秒から始めて、慣れたら45秒、60秒と伸ばしていきましょう。腰が反ったりお尻が上がったりしないよう、リビングの姿見でフォームを確認するのがコツです。
全身を使うバーピー(5〜8回 x 2セット)
立位からしゃがみ、プランク、しゃがみ、ジャンプの流れを1回として繰り返す高効率種目。心拍数が上がりやすく、有酸素運動と筋力トレーニングを同時に行えるのが魅力です。マンション住まいの方はジャンプなしのステップバック式にアレンジすると階下への影響を抑えられるでしょう。
1週間の自重トレーニングスケジュール例

| 曜日 | 部位 | 種目例 | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| 月曜 | 胸・肩・腕 | プッシュアップ / ナロープッシュアップ / プランク | 約20分 |
| 火曜 | 休養日 | ストレッチ or ウォーキング | 15分 |
| 水曜 | 脚・臀部 | スクワット / ブルガリアンスクワット / カーフレイズ | 約25分 |
| 木曜 | 休養日 | ストレッチ or ヨガ | 15分 |
| 金曜 | 背中・腹筋 | リバーススノーエンジェル / クランチ / バイシクルクランチ | 約20分 |
| 土曜 | 全身 | バーピー / プランク / スクワット | 約15分 |
| 日曜 | 完全休養 | 入浴・睡眠でリカバリー | — |
この分割法なら同じ筋肉を連続で疲労させずに済み、回復を挟みながら週4回のトレーニングを無理なく継続できるでしょう。
自重トレーニングをサポートするおすすめアイテム

器具なしトレーニングとはいえ、快適さや効果を高めるサポートグッズがあると継続しやすくなるもの。以下のアイテムはコストパフォーマンスに優れた定番品です。
厚手ヨガマット 15mm(約2,000〜4,000円)
フローリングの上で直接行うと膝や肘が痛くなりがち。厚さ15mm以上のヨガマットを敷くだけで快適さが大幅に改善されるでしょう。防音効果もあるため、マンション住まいの方にとっては必須アイテムと言えるかもしれません。NBR素材なら汗を拭き取りやすくお手入れも簡単です。
プロテインパウダー ホエイタイプ(約3,000〜5,000円/1kg)
体重1kgあたり1.2〜1.6gのタンパク質を1日に摂ることが推奨されていますが、食事だけでは不足しがちな栄養素。トレーニング後30分以内にホエイプロテインを摂取すると、効率的にタンパク質を補給できるとされています。水で溶けやすい製品を選ぶとシェイカーの洗い物も楽になるでしょう。
トレーニングタイマーアプリ対応スマートウォッチ(約5,000〜15,000円)
セット数・休憩時間を自動管理できるタイマー機能付きのスマートウォッチがあれば、時計を気にせずトレーニングに集中できるのがメリット。心拍数の計測もできるモデルなら、運動強度の目安としても活用可能です。
スポーツドリンク 粉末タイプ(約500〜1,500円/10袋)
室内でも梅雨の高湿度環境では発汗量が増えるもの。トレーニング前後に各コップ1杯(約200ml)の水分を摂取する習慣をつけてください。粉末タイプのスポーツドリンクなら濃度を調整でき、コストパフォーマンスにも優れた選択肢です。
トレーニングウェア 吸汗速乾タイプ(約2,000〜5,000円)
綿素材のTシャツだと汗を吸って重くなり、動きにくくなるのが難点。ポリエステルやナイロン混紡の吸汗速乾ウェアなら、梅雨の蒸し暑い室内でもサラッとした着心地が持続するでしょう。上下セットで揃えるとモチベーションアップにもつながるかもしれません。
よくある質問

Q. 自重トレーニングだけで見た目は変わりますか?
週3〜4回を3ヶ月継続すると、体の引き締まりや姿勢の改善を実感する方が多いとされています。ただし大幅な筋肥大を目指す場合は、負荷を段階的に上げる工夫(スロートレーニングやテンポ変化など)が必要でしょう。
Q. 毎日やっても大丈夫ですか?
同じ部位を毎日鍛えるのはおすすめしません。筋肉の回復には48〜72時間が必要とされているため、部位分割で週3〜4回に分散するのが効率的。上記のスケジュール例を参考にしてください。
Q. 自重トレーニングの前にストレッチは必要ですか?
軽い動的ストレッチ(腕回し・脚振り上げなど)を5分程度行ってから本番に入ると、怪我のリスクを下げられるでしょう。静的ストレッチはトレーニング後のクールダウンとして取り入れてください。
Q. プロテインは飲んだほうがよいですか?
食事だけでタンパク質を十分に摂取できている場合は必須ではありません。目安として体重1kgあたり1.2〜1.6gのタンパク質を1日に摂れているか計算してみてください。不足があればプロテインで補うのも一つの手段でしょう。
Q. マンションで音が気になります。防音対策はありますか?
ジャンプ系種目(バーピーなど)は厚手のヨガマットを2枚重ねにすると振動がかなり軽減されるでしょう。それでも気になる場合は、ジャンプなしのステップバック式バーピーにアレンジすると階下への影響をほぼゼロにできるはず。ぜひ試してみてください。
Q. 何歳から始めても遅くないですか?
自重トレーニングは負荷を自分でコントロールできるため、年齢を問わず取り組める運動のひとつ。60代・70代で始める方も増えており、壁を使ったウォールプッシュアップやチェアスクワットなど負荷の低い種目からスタートすることが推奨されています。
雨の日こそ体づくりのチャンス

梅雨で外に出られない日をトレーニングの「損失」と考えるか、「集中できる好機」と捉えるかで、夏本番の体のコンディションは大きく変わるもの。器具なしの自重トレーニングなら今日から始められます。
1日20分・週3回からスタートして、無理なく習慣化していきましょう。3ヶ月後の梅雨明けには、体の変化を実感できるはずです。
