ホエイやソイを試したものの「お腹が張りやすい」「乳製品を控えたい」「大豆以外の植物性たんぱく質も試したい」と感じて、ヘンププロテインにたどり着く方が増えています。一方で、ヘンプ=麻と聞くと「法律的に大丈夫?」「味は?」と不安になるのも自然な反応です。
実は、ヘンププロテインは麻の実(ヘンプシード)を低温圧搾して油を搾った後の粉で、スーパーの七味唐辛子に入っている「麻の実」と同じ原料から作られています。たんぱく質含有率はおよそ50〜65%と、ホエイ(約70〜80%)よりは低めですが、食物繊維を一緒に摂れる点が大きな違いです。
この記事でわかること:
- ヘンププロテインのたんぱく質量・価格をたんぱく質1gあたりの単価で比較した結果
- ホエイ・ソイとの違いと、向いている人・向いていない人
- きな粉風の独特な味を飲みやすくする割り方
- 2024年12月施行の改正法によるTHC残留限度値と、購入時の確認ポイント
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ヘンププロテインとは?ホエイ・ソイとの違いを数字で比較
ヘンププロテインは、産業用ヘンプ(麻)の種子から作られる植物性プロテインです。種子を圧搾してヘンプシードオイルを取り出し、残った搾りかすを微粉末にしたものが一般的な製法です。殻ごと粉砕するタイプは食物繊維が多く、殻を除いた実だけを使う「プレミアム」タイプはたんぱく質の割合が高くなります。
ホエイ・ソイと並べると、得意分野がはっきり分かれます。
| 項目 | ヘンプ | ソイ | ホエイ(WPC) |
|---|---|---|---|
| 原料 | 麻の実 | 大豆 | 牛乳 |
| たんぱく質含有率の目安 | 約50〜65% | 約80〜90% | 約70〜80% |
| 20gあたりのたんぱく質 | 約10〜13g | 約16〜18g | 約14〜16g |
| 20gあたりの食物繊維 | 約3〜4g | ほぼ0g | ほぼ0g |
| 溶けやすさ | 溶けにくい(ざらつきあり) | やや溶けにくい | 溶けやすい |
| 味の傾向 | きな粉・ナッツ風 | きな粉・豆乳風 | ミルク風・フレーバー豊富 |
| 乳成分 | 含まない | 含まない | 含む |
表を見るとわかるとおり、「たんぱく質の量だけ」で選ぶならホエイやソイのほうが効率的です。ヘンプを選ぶ理由は、乳成分・大豆を避けたい場合や、食物繊維や脂質(オメガ3・オメガ6脂肪酸)を含む「食品寄り」の粉として毎日の食事に足したい場合が中心になります。
なお、ヘンププロテインは必須アミノ酸9種類を含むと紹介されることが多い一方、リジンがやや少なめとされています。気になる方はソイやホエイと半量ずつ混ぜる方法もあります。ソイについてはソイプロテイン女性向けおすすめ比較で詳しく比べています。
ヘンププロテインおすすめ4選をたんぱく質1g単価で比較

国内で手に入りやすい商品を、公式ストアや大手通販の価格(2026年10月時点の税込目安)で比べました。セール時期や販売店で変動するため、購入前に最新価格を確認してください。
| 順位 | 商品名 | メーカー | 容量 | 価格目安 | たんぱく質含有率 | たんぱく質1gあたり |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | HEMPS 有機ヘンププロテインパウダー 1kg | ヘンプフーズジャパン | 1,000g | 約6,588円 | 53.5% | 約12.3円 |
| 2 | HEMP STYLE ヘンププロテイン | HEMP STYLE | 500g | 約2,880円 | 49.0% | 約11.8円 |
| 3 | HEMPS 有機ヘンププロテインパウダー 400g | ヘンプフーズジャパン | 400g | 約3,078円 | 53.5% | 約14.4円 |
| 4 | HEMPS プレミアムヘンププロテイン 1kg | ヘンプフーズジャパン | 1,000g | 約9,590円 | 65.5% | 約14.6円 |
参考までに、一般的なホエイプロテイン(1kg約4,000円・含有率70%)はたんぱく質1gあたり約5.7円です。ヘンプはその約2倍のコストがかかる計算になるため、「プロテインの主力」ではなく「植物性の補助」として位置づける方が多いのも納得できます。
1位: ヘンプフーズジャパン HEMPS 有機ヘンププロテインパウダー 1kg
有機JAS認証を取得した麻の実を100%使用し、国内で加工している定番品です。20gあたりのたんぱく質は約10.7g、食物繊維は約4.2g。味はきな粉に近い香ばしさで、ほのかな甘みがあります。1kgで約6,588円と、同シリーズの中では最も単価が下がります。毎日1杯なら約50日分なので、継続するつもりならこの容量が無駄になりにくいでしょう。
2位: HEMP STYLE ヘンププロテイン
500gで約2,880円と、たんぱく質1gあたりの単価は今回の4商品で最安クラスです。含有率は49.0%、20gあたりのたんぱく質は約9.8g。初めてヘンプを試す方が「味が合うかどうか」を確かめるのに向いた価格帯です。
ヘンププロテイン 1kg 有機JAS認証取得 管理栄養士監修 オーガニック 無添加 非加熱 カナダ産 パウダー ビーガン 植物性プロテイン HEMP STYLE
5,980円 (税込)
3位: ヘンプフーズジャパン HEMPS 有機ヘンププロテインパウダー 400g
1位と同じ中身の中容量版で、約3,078円。開封後は2〜3か月で使い切るのが目安とされるため、1日20gなら400gで約20日と、鮮度を保ったまま使い切れる量です。140gの少量パック(約1,200円前後)もあり、お試しならそちらも選択肢になります。
4位: ヘンプフーズジャパン HEMPS プレミアムヘンププロテイン 1kg
殻を取り除いた麻の実を原料にした上位版で、たんぱく質含有率は65.5%と今回最高です。殻由来のざらつきが少なく、粒子がなめらかに感じられます。価格は1kg約9,590円とやや高めですが、「ヘンプの粉っぽさが苦手」という方は比較する価値があります。
きな粉風の味を飲みやすくする割り方とアレンジ
ヘンププロテインはホエイのようにシェイカーで振ってもきれいには溶けきりません。水だけで割ると、底に粒が残り、青っぽい香りを強く感じやすくなります。実際に試すと、最初の一杯で「思っていたより穀物っぽい」と驚く方が多い粉です。次の方法でぐっと飲みやすくなります。
| 割り方・アレンジ | 分量の目安 | 飲みやすさのポイント |
|---|---|---|
| 豆乳・牛乳割り | 粉20g+200ml | きな粉ミルクのような味。最も手軽 |
| バナナスムージー | 粉20g+バナナ1本+牛乳150ml | ミキサーでざらつきがほぼ消える |
| ヨーグルトがけ | 粉大さじ1(約8g)+ヨーグルト100g | 溶かす必要がなく、香ばしさが活きる |
| オートミールに混ぜる | 粉10g+オートミール30g | 朝食のたんぱく質を手軽に上乗せ |
| ホエイ・ソイとブレンド | ヘンプ10g+ホエイ15g | フレーバー付きで味が整い、量も確保しやすい |
おすすめはミキサーを使うことです。シェイカーより粒子が細かく砕けるため、口当たりが大きく変わります。シェイカーで振る場合は、液体を先に入れてから粉を加え、30秒ほど長めに振ると、ダマが減ります。
ヘンププロテインが向いている人・向いていない人

ヘンプは「誰にでも一番」というタイプではありません。目的に合うかどうかを先に確認しておくと、買ってから後悔しにくくなります。
向いている人
- 乳成分や大豆を控えたい方(原材料表示とアレルゲン表示は必ず確認)
- 食事で不足しがちな食物繊維も一緒に摂りたい方
- 甘いフレーバーより、素材の味に近い無添加の粉を探している方
- 料理やスムージーに混ぜて「食品」として使いたい方
向いていない人
- 1杯でたんぱく質20g以上をすばやく摂りたい方(ヘンプだと40g前後の粉が必要)
- 水でさっと溶かして飲みたい方
- たんぱく質1gあたりの単価を最優先にしたい方
筋トレ直後に1杯で済ませたいなら、ホエイを主力にしてヘンプは朝食やおやつで使う「二刀流」が現実的です。プロテインの種類ごとの基本はプロテイン初心者ガイドにもまとめています。
麻の実由来でも違法ではない?2024年改正法とTHC残留限度値

ヘンプ製品で多い質問が法律面です。日本では2024年12月12日に改正法が施行され、規制の考え方が「植物のどの部位か」から「THC(テトラヒドロカンナビノール)という成分がどれだけ残っているか」へと変わりました。
| 製品の形態 | THC残留限度値 |
|---|---|
| 油脂(常温で液体)・粉末 | 10ppm |
| 水溶液 | 0.1ppm |
| その他 | 1ppm |
ヘンププロテインは粉末に該当し、上限は10ppmです。麻の実はもともと食品として流通しており、THC検査を実施したうえで販売している国内メーカーの製品であれば、通常の食品として購入できます。
購入時は次の点を確認しておくと安心です。
- 販売元が国内の事業者で、問い合わせ先が明記されている
- THC検査(第三者機関の分析)を実施している旨の記載がある
- 海外サイトからの個人輸入は、日本の基準を満たすか確認しにくいため避ける
なお、ヘンププロテインはCBD製品とは別物です。食品として栄養を補う目的の粉であり、リラックス目的の成分を含む製品ではありません。
購入前に知っておきたい失敗談と注意点
口コミでよく見かける失敗は、おおむね次の3つです。
- 「ホエイと同じ量でいい」と思い込む — 20gではたんぱく質が約10gにとどまります。目標量に対して何g必要かを先に計算しておきましょう。
- いきなり1kgを買って味が合わない — 独特の香ばしさが苦手な方もいます。140g〜500gで試してから大容量に切り替えるのが無難です。
- 開封後に常温で長期間放置 — 脂質を含むため、酸化すると油っぽいにおいが出やすくなります。チャック付き袋をしっかり閉じ、直射日光と湿気を避けて保管してください。
また、食物繊維が多いため、飲み始めにお腹がゆるくなる方もいるようです。最初は1日10g程度から始め、体調を見ながら量を増やすと安心です。持病のある方や服薬中の方は、事前に医師へ相談してください。
ヘンププロテインのよくある質問
Q. ヘンププロテインは1日どれくらい飲めばいいですか?
A. 商品の目安は1回20g前後が多く、たんぱく質に換算すると約10〜13gです。食事でとれているたんぱく質量に合わせて、1日20〜40gの範囲で調整する方が多いようです。
Q. ヘンププロテインで陽性反応が出ることはありますか?
A. 国内基準(粉末10ppm以下)を満たす食品であれば、通常の食生活の範囲で問題になることは考えにくいとされています。競技団体の検査を受けるアスリートは、所属団体のルールを確認してください。
Q. 水だけで割ってもおいしく飲めますか?
A. 水割りはきな粉の香りと粒感が強く出ます。豆乳や牛乳で割るか、バナナと一緒にミキサーにかけるほうが飲みやすいでしょう。
Q. ソイプロテインとどちらを選べばいいですか?
A. たんぱく質の量と価格を重視するならソイ、大豆を避けたい場合や食物繊維も一緒に摂りたい場合はヘンプが候補になります。両方を半量ずつ混ぜる方法もあります。
Q. 賞味期限はどれくらいですか?
A. 未開封で製造から1年前後の商品が多く、開封後は2〜3か月を目安に使い切るのが一般的です。脂質を含むため、ホエイよりも早めに使い切る意識を持つと安心です。
Q. 料理に入れても栄養は変わりませんか?
A. 加熱するとたんぱく質の構造は変化しますが、アミノ酸として摂れる量が大きく減るわけではないとされています。ハンバーグのつなぎやパンケーキの生地に混ぜる使い方もあります。
自分に合うヘンププロテインで植物性たんぱく質を取り入れよう
ヘンププロテインは、たんぱく質量や価格ではホエイ・ソイに及ばないものの、乳成分を含まず、食物繊維も一緒に摂れるという独自の立ち位置があります。まずはHEMP STYLE ヘンププロテイン(約2,880円)やHEMPS 有機ヘンププロテインパウダー 400g(約3,078円)のような中容量で味を確かめ、気に入ったら1kgに切り替えると無駄がありません。
朝のスムージーやヨーグルトにひとさじ足すところから始めて、今の食事に無理なく組み込めるかを2週間ほど試してみてください。続けやすい形が見つかれば、植物性たんぱく質の選択肢がひとつ増えます。